8月1日
今日からが、自分のしたいと思っていた旅の始まりとなる。なぜアイルランドに行きたかったかというと、ブレイブハートとU2の影響が大きいと思う。簡単に言うと、屈しないというところが好きなのかもしれない。映画のほうは見れば何となくわかると思うが、音楽のほうはあの時代にWarやPrideなどを歌っていたのが印象に残っている。ロンドンの地下鉄が時々止まるので、少し早めに行ったら順調に行ってしまった。ルートン空港からラインエアーを使ってダブリンに行くのだが、この航空会社が曲者で、搭乗券を事前にプリントアウトして、さらにVISA CHECK(形だけのセキュリティチェック)があり、非常に面倒なことをしなければならない。値段も、格安航空会社にありがちな追加料金が次々とかかる。それでも、安いけど。一番驚いたのは空港のセキュリティチェックで、ここまでやるかというほどきちんとしたものだった。イギリスではこれが普通なのかと思った(これでは、経費が掛かりすぎるでしょ)。そんなこんなでダブリンに着いたときは、精神的に疲れていた。ホテルに夜の7時位に着いたので余裕があれば少し散策しようと外に出たが(日の出は4時位で日没は21時位)、ホテルの立地より値段を優先していたので周りに何もなく素直にホテルに戻った。
D-1 ダブリン郊外(バスから)
8月2日
昨日、バスの3日パスを買っていたのでそれを使って市街地へ。昨日も思ったが結構運転が荒い、ちょうど日本の運転の荒いドライバー位。ダブリンのバスは皆2階建。が、運転の荒さも手伝って結構揺れる。フランスのおばさん観光客は前のバーにしがみついていた。空港で持ってきたガイドブックを頼りにさらっと回ってみたがあてにならない、ちょっとずれていないかと思った。観光というより自分たちが行って楽しいところを選んでないか。仕方ないので、テキトーに自分で回ったほうが、よほどダブリンというところが回れるかもしれない。概ね予想していたがすごいと思えるところはないようだ。イギリスに行ったばかりだから余計なのだが、博物館は、・・・だった。ただ、日本と同じく上流の人も贅沢はそれほどしていなかったように感じた。街並みは、いい加減で好きなように作っている感じが私は好きだ。一部でブリックの役物を使っているのを見た。日本以外では初めてだったので少し驚いた。歩道にはゴミはまあまああるが、イギリスのように女性がたばこをガンガン吸っているのはいないようだ。公園は日本と同じか。こちらでは針葉樹がほとんどないはずなのにフェニックスパークには松の木があった。人は、背は高くないが(平均175位か)でかい。骨太太太という感じで、ここでは骨太の私が華奢なほうかもしれない。人は基本親切だけど早口はやめてほしい。ふつう聞き返したらゆっくりしゃべるだろう。マイペースな国民性か。そういえば日本車が多い。3割位か。イギリスではほとんど見なかっただけ、同じ地域でも国によって違うものがとしみじみ思った。こちらは、ほとんどの人がビールを飲むようなので、一度PUBに行ってみたいと思うが下戸の私ではあんなに飲めそうもない。ただ、涼しい国で夏でも気温が20度くらい、半袖でいるのは私を含めてほんの僅か。この時期にマフラーまでしている人も見かけた。
D-2 ダブリン郊外の団地
D-3 ダブリン市街地
D-4 ダブリン城の裏手から
D-5 キリストチャーチ(地下が広い)
8月3日
今日はショッピングの中心地にやってきた。日本でいうとちょうど地方都市の感じだろうか。土曜日だけどそれほどの人でもない。もうかなり前だけど、東京近郊に住んでいて新宿あたりで買い物をしようとすると人ごみで買い物する気力なくなったのとはえらい違いだと思った。いま東京はどうなんだろう。ダブリンの通りは活気があるがデパートの中はそうでもない。値段は日本より少し高いかなという程度だと思う。タイなんかよりは安い。日本に住んでいると分からないかもしれないが、日本は最近の円安も手伝ってそれほど物価の高い国ではなくなりつつある。まあ居住費はそこそこ行くと思うが、電化製品、食糧、車みんな安いと思う。その辺のこじんまりとした店で食べて2000円のパスタってどう思う。高いとこ行けばたぶん倍くらいすると思う(量は大盛りだけど)。コンビニのサンドイッチが700円(でかいが)だから何となく分かるかと思う。まあ住んでみないと、本当のところは分からないし、駐在で生活費が一番かかるのは東京かロンドンだって聞いたことはあるので、たまたま私が高いものばかり目についていたのかもしれない。まあそのおかげで少し痩せられそうだ。そんなことを書いたが、PENNYという店は洋服がかなり安かった。旅行の始まりでまだ服がぼろになっていないので買わなかったが、貧困の旅にはもってこいの店かもしれない。
D-6 ショッピングのメイン通り
8月4日
今後の旅行の予定を立てるため、部屋にこもりネットしていた。予想通り勘違いしていたことを発見、明日は月曜だがアイルランドは休みだった。これは電車やバスの本数が減り時間も変わることを意味する。それを予測して移動日に日曜は外してたのにやってしまった。まあ、待ち時間はあるが、事前に分かったので良かった。
安ホテルを選ばざるを得ないので中心部のボロホテルか郊外の普通のホテルのどちらかしか選択できないのだが(この選択はロンドン、アイルランド、ドイツのみでそのほかはある程度選べる)今回は郊外。日曜はバスが日に4本、電車も4本のみで、下手に出かけると帰りがタクシーになりかねないため今日も近くのコンビニに行ったが日曜は休みだった。ホテルの周りを散策したがこの辺りは工業団地の入り口で周りに何もない。あきらめてホテルで食事をした。量は多いけど、高いと思う。タイのあほみたいに安い食費と5倍くらい差がありそうだ。比較すると、ロンドンではまあ便利な場所のホテルにしたが、8000円で、2畳分のスペースも無かったもんな。それに比べれば、6000円で、16畳は良いかもしれない。まあ今後もそうしよう。
ところで、最初から気になっていたことだが、やりたくて出てきた旅だが、本当に何か得るものがあるのだろうか。もちろん自分ですべての手配もして英語でやり取りしているけど、そんなことはやる気になれば誰でもできること。みんな気を使ってすごいとかいう人いるけど、すごいのはただそれを実行したことだけでやればだれでもできる。逆にそうしたいと思いながら我慢するのもそれはそれですごいことなんだけど、たいていの人は残念なことに口だけなんだな。やはりなにか実行するときには何かを切り捨てなければならない。切り捨てもしないで何かをできる人は、ほんと僅かの頭のいい人なんだろうと思う。実際、私の場合も家族、会社のみんな、生活、信用、これ位のものは切り捨てる覚悟で出てきている。逆にこれだけのものを犠牲にしても何か得るものが有るのかと思いながら旅してる。都合のいいことに(友人は前向きと言ってくれるかもしれないが)旅が終わって数年してから分かるのではないかと思う。昔どこかで書いたことがあるが、思えば4歳から20歳くらいまでなんで自分が生きているのか分からなかった。4歳で自殺をしようと思う人って今ではいるかもしれないが、昭和50年初期には相当少なかったと思う。それ位つまらない人生をしてきただけに、先ほど書いたものを切り捨てることなどあの時の思いからすれば大したことないのかもしれない。最近思うが5歳ころからできてた額のしわは、バカげた悩みが原因だったのかと思う。自分の子供も、他の人から見るとちょっと変わっているらしいから同じように思っていたのかな。まあ、自分の子だから、頭は普通だろうし、運動はダメだろうし、せめていい友達は持ってほしいとつけた名前が友太だったが、どうなんだろうか(太は私が体があまり強くなかったら合わせただけ)。どうも、部屋で調べものばかりしていると、愚痴っぽい文になる。明日は、キルケニーだ。
キルケニー
8月5日
朝から問題発生。バスのストライキ。しかもバス停でタクシーの運転手から聞いた。まあ、電車でも始発の駅まで行けないことないが、時間が相当遅くなる。タクシーで行くと大体いくらかと聞いたら、メーターだからよく分からないのと、お祭りか何かで、住宅街を抜ける道が通行止めで途中までしか行けないという始末。気の毒に思ったのか(私は内心詐欺か何かと思ったが)仲間に電話して確認するとバイパスを通れば行けるけど、かなり遠回りになるとのこと。なんかいろいろ調べていたみたいだし申し訳ないのでそのまま行ってもらった。金額は初乗りは日本と同じくらいだと思うがトータルでは8割位かと思った。無事、列車(ディーゼルなので電車とは言わないような気がする)で次の目的地に着いた。ここから、約2.5キロ歩かなくてはならない。荷物がなければ大したことないが(普段観光で10キロは歩くので)、重さが12キロくらいの荷物があると少しきつい、さらに道を間違えると面倒なので、かなり慎重に確認しながら行き無事着いた。
D-7 車窓から
8月6日
キルケニーってほとんど聞いたことない街だと思う。よくは調べてないが、歴史ある教会と城があるらしい。昨日も思ったが、なんかディズニーランドの入り口の雰囲気なんだよな。車の運転手が親切。昨日のホテルの人もそうだったけど長距離バスの乗り方とかものすごく親切に教えてくれる。日本だと東京ではまずありえないな、地方だと同じかな。一般の観光をして、昼食に人の入っていないハンバーガー屋さんで食事をしたが(静かなとこがよかったので)、疲れていて適当に注文したら2人分くらい注文していたようだった(半分持ち帰ってホテルで食べたが)。そこで、5歳くらいの2人の子供がいる母親のやり取りを見ていたのだが、どうも外で食事をすることがあまり無いようで母親が妙にぎこちない。子供が飲み物をこぼしたことで、周りばかり気にしているのが印象的だった。というのは、ダブリンでバスで移動しているとき、禁煙なのにバスの中で煙草を吸うわ大声で話しているはで、よほど注意しようかと思ったが他の客がなるべく避けようとしているのを感じたので、旅行者の私がガタガタ言うことではないと思い何も言わなかった。そのとき思ったのが、どうもアイルランドの人は、人は良いが周りをあまりに気にしすぎなすぎる傾向があると思っていた。そう思ってみると、どことなくこの国の人は自信のない人が多いのかなとぼんやり思ったりした。歴史もよく分からないが、長く支配される側だったような気がするし、イギリス人から見ると田舎者のように感じるのではないかと思う(ロンドンから来たとき地方都市に来たように感じた)。日本も戦争で負けてからどうも、自信が喪失したのではないかと思う。その前までは、白人と対等に渡り合うため必死になってやってきたように思うが、敗戦から何でもかんでも日本が劣っていると教え込まれてきたように感じる。幼稚園から大学まで世界に対して有名な日本人が貢献したことはよく聞かされてきたが、これは日本が誇れることなんだよというようなことを聞かされたことがほとんどないように思う。テレビや本などからの情報で知りえたが学校の授業の中であまり教えられなかったように思う。いままで、数か国見た感じでは現在のものはもちろん、過去の美術品などを見ても明らかに日本の物は繊細で匠だ。日本刀などその時代の他国の刀や剣と比較できないほど素晴らしいと個人的には思っている。個人的な見方が入ってしまうので、実際ずれているかもしれないが、もっと日本の素晴らしさを教えるようにしたほうがいいのではないかと思う。日本を出ないと、世界から見た日本が分から無いなんてことがないようにできればいいと思う。
D-8 商店街
D-9 教会
D-10 ラウンドタワーから下をのぞくと
D-11 キルケニーの町
8月7日
実は、昨日ほとんどの場所を見てしまい歩いて行ける範囲となるとキルケニー城のみとなる。外観の規模としてはダブリン城より一回り小さいが、そもそもなぜここに城や教会があるのか歴史を調べてみないと分からない。城そのものはまあ特別感動するものがなかったが、城壁が長い、おそらく3キロくらいあるのではないかと思う。これだけの城壁を作っていながら、現在は公園として開放しているが昔はどうだったのだろうか。城壁沿いに1週した後、PUBで食事をしてみた。ガイドブックなどには、夜はお酒、昼間は食事なんていうように書いてあるのがたぶんたいしたことないのだろうと思って、試したことがなかったためだ。結果は、予想通り劇マズだった。どうしてこんなにまずいのに、人が入っているんだろう。半分はどう見ても地元の人なのに。メニューもシザーサラダと、伝統料理と謳っているフィシュ&チップスを頼んだのに、サラダもしかり、魚もしかり、同じ材料でも私が作ったほうがいいのではないかと思うほど。やはりレストランか、コンビニのサンドイッチにでもすればよかった。
D-12 キルケニー城
D-13 城内の公園(周りは城壁で囲まれてる)
8月8日
コメの日、だと思っていたら8月18日だった。私が小学生になるぐらいまでは、どこの家も貧乏で、私の家も例外ではなかった。どうもインテリっぽく言われることが多く、なかなか説明が難しいのでどんなものを食べていたか言うと納得される。夜は湯豆腐が毎晩出ていた記憶があるというと、なぜか皆納得する。現在捨てられる食品の量は4割近いらしい。日本は少ないほうらしいが、アメリカなどは4割超えてしまっているらしい(記憶があやふやで、知りたい方は自分で調べてください)。そういうこともあって私は、できるだけ残さないように食べるようにしているし、注文するときもおそらく食べ切れるか、少しくらい足りない量を頼み足りなければ追加するようにしている。余ったときは、持ち帰ることもあるほど無駄にしたくないタイプだ。自炊の場合も、冷凍したりして極力生ごみを出さないようにしている。コメは八十八と書き、その数だけ手間がかかる物なのだから無駄にしてはいけないと、数人の学校の先生と両親から教わった記憶があるが、現在もそんなこと言っているのだろうか。私の家族はそれほど無駄にしていないし、自分で料理をする人も同じだろう。おそらく、レストランやファーストフード、コンビニなどから出るものが多いのかと思う。なにかそういったものを無駄にしないシステムが開発されればいいなと思う。
旅と全く関係ないことを書いたが今日は移動日で、しかも特に面白いことも無かったので。
D-14 バスから
コーク
8月9日
アイルランド南部、規模的には首都の次の街、コークに来た。とりあえず、観光で教会と収容所を見てみたが、教会はなかなか良かった。外観が規模の割に高さが高く、内部の装飾も今まで見た中では、一番手の込んだものだったように思う。さらに、パイプオルガンの練習もしていたので、初めて生の音が聞けた。音の反響が石造りの建物に合っているなと思った。初めてアイルランド人から日本語で話しかけられた。黒人系の25歳くらいの女性で、教会で働いているようだった。日本語が話せるのはアニメが好きだからだという。たぶん先方は、日本語をもっと使いたかったのだろうが、どうも癖で、その人の言語に合わせてしまう。タイにいる時も同じで向こうが日本語で話してきてもタイ語で話してしまう。この癖何とかしないと。
ところで、アイルランドの階段は怖い。厚さがない。建築構造をやっていただけに、もし大人数で全部のステップに立ったらどうなるか、と思うと、自分一人なのに壁際を歩くようにしてしまう(D-16)。基本的にツアーなど使わないで、歩くことを基本としているので、こういった小道はつい行きたくなる。もちろん昼間が基本だし、いやな感じがしたときは、すぐ引き返さなければならないけど(D-17)。この先には橋があった。後で、トリップアドバイザーで調べたら、一応載っているくらいだから何人かは、この橋を目指して来た位なんだな。また、公園の中に鏡を細かく割って周りに張り付けている木が有った。見たときは何とも思わなかったけど、今考えるとすごく不気味だ。葉っぱが何もなく土からの養分だけで腐らずに立っているなんて。
D-15 St. Fin Barre’s大聖堂
D-16 アイルランドの階段
D-17 橋につながる小道
D-18 鏡が貼ってある意味の分からない木
8月10日
コーブというコークからほど近い港町に行った。地元の人から言わせるとタイタニック号が最後に寄った港だということらしいが、ただ、港があるだけで漁業とかはしていないらしい。どちらかというとタンカーの荷の積み下ろしをしているのが近くにあるようなので、そちらのほうがメインなのだろう。何があるのか分からないが観光地となっているようだ(どうも近くの島に行く拠点となっているようだ)。何もない。寂れた商店街、人けのないレストラン、私の場合人の生活が見られればいいので一向に構わないのだが、この町このままだと人口が減るなと思わずにはいられない。
それにしても、坂が多い。イスタンブールでも思ったが、木を切り倒して、住宅地にして地滑りが起きないのかとしみじみ思う。灯台かと思ったら煙突だった(D-20)。いったい何に使っているんだろう。それにしても、魚は多いように思える。海を覗くと魚が見えるほどだし、海鳥が多い。しかし、釣りしている人はいるが、釣れていないようだ。釣る気があるのだろうか。魚は見えているのに。
D-19 駅近くの高台から
D-20 使われていなさそうな煙突
D-21 町の教会 立派だが鐘の音は安っぽい
D-22 これだけ勾配があると住みづらくないか
8月11日
今日は日曜で、概ねみな閉まっている。そのため、観光地のブラウニー城へ行った。朝からバス乗り場が分からなくて、その辺でサボっているバス会社の人に聞いて助かった。もう少しそういった説明をホームページに書くとか、旅行の本に書くとかすればいいのにバスステーションとしか知らないから何番のバスか、どこから乗るのか調べなきゃならない。
この城、面白いことに壁に仰向けになってキスすると雄弁になるとか、階段を目をつぶって後ろ向きに降りると願いがかなうとか、言い伝えがあるらしい。要は、勇気があれば大抵のことは叶うとのことなのだろう。実際、安全を考えて保護バーがついていたり手すりがあったりするが、なければ死ぬか大怪我するだろう。そういったことで、大したことない城だったのだが、散歩するには格好の場所だった。周囲を1周すると3時間くらいかかるのではないだろうか。標識がないせいで間違えて多少ショートカットしてしまったが、それでも2時間強は歩いた。一人で歩くには、不気味なほど静かだし、そもそもそんなところを歩く観光客がいないせいか、私にとっては良かった。後で調べるとアメリカなどでも有名らしい。なるほど、人が多い訳だ。
ちょと旅とは違う話だが、今回の旅行で初めて道を譲らない人に会った。正直、道を譲らないのってタイ以外ではなかったので、びっくりだ。どうもフランス人らしい。家族4人で並んで歩いて私が端を歩いているのに、私が止まって横を向かないとぶつかってくるほどだ。いやーみんながそうでないことは分かっているが、なるほど噂通りの国民性だ。先進国と呼ばれているヨーロッパの国々で、オランダとフランスはあまりよくないようなことが多く書かれている傾向にあったが(もちろん偏っているとは思うが)イギリスやアイルランドの人ではまず有りえない。
D-23 ブラウニー城
D-24 この高さで壁にキスしているとき落ちたら死ぬな
D-25 ポイズンガーデン(子供に食べさせないようにとの注意書き)
D-26 切り株からそのまま削っているが意味不明だ
D-27 城の周りの散歩道1
D-28 城の周りの散歩道2
D-29 こういうの好きな友達いたな
D-30 何の病気だろう かなり気持ち悪かった
8月12~14日
昨日まででおよそ観光地は回ってしまった。美術館や街の中をうろついていた。やはり美術館や博物館ではロンドンには及ばないと思う。こちら独特の物が有ればと思ったが、あまりそう思えるような物はなくイギリスに憧れていたのかなと感じる物ばかりだ。コークにはアジア人がほとんどいないことからなのか、乞食は挨拶してくるは、ベンチで本を読んでいればほかに空いているのに横に座ってくるは、どちらかというと若い人でしかも女性のほうが興味を持つようだ。唯一、チラシ配りはいらないと手を挙げると避けてくれるのでありがたかったが。また、明らかに地元の人で2日酔いの人がちらほらといる。そんなことでいいのだろうか。アイルランドの経済はリーマンショック以降落ち込んだが最近は上がってきていると聞いている。酪農がメインの国で工業は特にないと思う。政策が面白く、ヨーロッパの中では、税金を非常に安くして企業を誘致、雇用を生み出しているようだ。有名どころでは、アップルが5%程度の税金(どうやってそれほど下げているのかは分からない。通常は20%のはず)で違法ではないが、なぜアメリカに還元しないという批判を受けている。この批判は、アップルとアイルランドに対するものらしい。
もうすぐ東ヨーロッパに渡るので、いろいろと調べていくと、やはり英語は通じないらしい。予想していたので気にしていなかったが、ホームページも英語でなくなった。これには参った。現地で長距離バスのチケットを手配すると、割高になるため事前にネットで購入しようと思っていたためだ。ちなみに、2割引きから半額程度になるか(私が買っているのは7割引き位がメイン。ホントに大丈夫か心配だが4時間くらいの乗車で区切っているので問題あっても何とかなるだろう)。電車と比較すると4分の1以下になる。余裕のない旅なのでもちろんバスになるが、ホテルはきちんとしようかと思う。初めはドミドリーでもいいかと思っていたが、考えてみればいろいろ面倒だ。飯を食べに行こうぜと言われていかなければならないだろうし、下手すると途中まで一緒になるなんて最悪だ。協調性に乏しい私としては、気の合った家族とか友達以外はもともと避けたいし、この地域を見たいことがメインなので、夜騒いで酒飲んで観光地をちらっとみて移動していくのは避けたい。日本人宿といわれるとこなら、同じ日本人、そのあたり分かってくれると思って調べたら、日本人宿の値段の高さにびっくり、安ホテルと変わらないかそれ以上。以上から、ホテルはきちんとした安ホテルがいいということになった。
コークからダブリンに戻ってきた。安いのでバスを使用したが(250kmで1800円。こちらの1食以下だ。さらに電車の4分の1)今回のホテルは路面電車の始発駅にしたので、移動はかなり楽。日本でもあるかも知れないが、1週間フリーとかそういったチケットを買うとかなり安く済ませられる。なんか、お金のことばかり書き始めてしまっているが、手持ちのユーロが減ってきてるせいもあるだろう。そうは言っても、14日間でホテル代以外で使ったのって4万円位だからこの国ではすごいかもしれない。おそらく食費では1日1500円位か(日本の感覚だと800円位か。タイだと200円位)。そのおかげか、ベルトの穴が1つ半くらい変わってきている。いろいろ見たい気持ちが先行して食に興味が行っていないだけかもしれないが。
ここ最近、秦基博さんの曲を聴いている。昔から好きだったのは、スティング(敬称は略します)の1980年代、U2の1980~90年代、スガシカオ全般、で、その他も聞いているがやはりメインは上記。最近知ったので、あまり多くの曲は知らないが、歌い方が好きだ(歌詞はその他のほうが好きだが)。まあ、スガシカオ、山崎まさよし、斉藤和義(私の周りで知っている人がいない)、あたりを聞く人なら一度聞いてみてはどうかと思う。
D-31 トヨタのサイン(コークのオペラハウス)
D-32 干し草を丸めて保管するようだ
D-33 こういうチーズは好き
ダブリン
8月15日
再度ダブリンに戻ってきた。天気が良かったことからフェニックス公園に行ってみた。調べると、ヨーロッパ最大面積の公園とのことだが、、、一部は確かに想像通りの公園だが、ほとんどは手入れがされている空き地といったほうがいいかもしれない。動物園が有ったり、アメリカの大使館が有ったりしてそれをまとめて公園と言っているのもどうかということもある。放し飼いにされている、鹿がいるのだが私が見ただけで50頭ぐらいのグループが3つほどあった。いたる所にある不思議なフンの出どころが分かった。さらに、犬の散歩をしている人が多いが、結構な割合でジャレついてくる。仕方ないので、よだれで、でろでろになっているテニスボールを何度か投げて相手をしてあげたが、その間、飼い主は寝ていた。遊びたいだけなのだろうけど、そこそこの大きさの犬に走ってこられるとさすがに構えてしまう。この地域特有なのだと思うが、あれだけ晴れていたのに雨が降ってきて全くやまなかった。雨の中ランニングをやめない人がほとんどであることから、この国の人にとって、雨はどうということも無いのかもしれない。雨の中も傘を差して歩いていたのだが、さすがに広く15キロは歩いたが5割位しか回れなかった。それよりずぶ濡れで、風がある中を歩いたせいで熱っぽくなってしまった。
D-34 見渡す限り人がいない公園って気持ちいいけど、公園の意味あるのか?
D-35 公園内のコテコテのアメリカ大使館(実は初め知らなかったが、見て大使館だろと思った)
8月16日
昨日の疲れが残っているようで、博物館周りをすることにした。まあ、40歳で20キロ位歩いて、さらに観光を合わせて6時間休憩しないようなことをすると、普段鍛えておかないとその日で疲れが取れない。今回は以前に行った博物館の片割れのほうに行ってみた。ここは、アイルランドそのものの出土品が出ていてそれなりに良かった。ただ、デザインとか装飾は、やはり荒く感じる。その後、ネーチャー博物館に行ったら、動物のはく製が多くあり非常に興味深い。はく製だけでなく、骨格なども展示してあるが、クジラと象の骨格を見たのは初めてだった。
近くの公園に行ってみたが、人が多い。その辺の芝生に寝ている人が多い。子供から、老人までバランス良く居ると思う。これが、私の地元だと年配の方が7割、私くらいが2割、子供は僅かだから海外に来て日本の高齢化を実感できる。それにしても、太っている。痩せている人がいない。エレベーターだと、日本は昔55㎏を1人と見ていたが、こちらだと75㎏になっているようだ。しかし、現状は90㎏位がが標準なんじゃないだろうかと思う。
D-36 バイキング 家の模型
D-37 象の骨格
8月17日
朝から雨。天気予報通りなのだが、昨日結婚式がホテルであったようで明け方4時くらいまで騒がれていたので、4回くらい目が覚めてあまり眠れなかったこともあり、次の国ポーランドのバスやホテルのチケットを購入した。アイルランドの人は、基本的に気の利かない人が多いと思う。ずうずうしいとか周りを気にしないのとは違って、楽しいと周りが見えなくなる感じに近いだろうか。ちょうど学生時代に、周り気にせずに騒いでいた感じと似ていると思う。あと、行儀が悪い。初め子供だけかと思ったら、大人も同じで椅子の上とか土足で上るし、レストランなんかでも食べ方の汚い人が多い。ロンドンとはえらい違いだな。
以前にも書いたかもしれないが、クレジットカードみたいなものがないと何もできない。僅か、300円位の物でもカードを使う人がいるし(デビットカードかもしれないが)、そもそも、カードを持っていることを前提でのシステムとなっているように思う。もし、長期の旅行を予定している人がいたら、アジアは別として、ヨーロッパはクレジットカードないとすごく不便なので、必ず持ってきたほうがいいと思う。ほんと、東南アジアでカード使うのってホテルの予約と航空券位でその他で使うことなかったもんな。そもそも、現金じゃないと受け付けないとこがあるくらいなのに、こちらは現金じゃなくてカードじゃないと受け付けないようなとこもあるし。高額紙幣を出すと相当チェックされたりするし、ずいぶん違うものだ。
さすがに、暇になったので、夕方近くに路面電車で終点付近まで行ってみた。思った以上に何もない。とりあえず、路線を引いて市街地を伸ばそうとした感じに近いか。
D-38 路面電車終着駅近辺1
D-39 路面電車終着駅近辺2 (中は、ほぼ空となっている)
8月18~19日
18日は午前中雨で、またポーランドやドイツの下調べをしていた。この下調べが、結構大変でパソコンを持ってきてよかったと思う。一応、英語だけどガイドブックは一通りPDFデータでそろえたので、旅行中見ながら調べればいいやと思っていたら、PDFだとみずらいのと、日本のガイドブックと違って歴史や見どころの情報は満載だけれども、移動に関しては意外と詳しくない。ロンリープラネットもいいのだけど、文章でちょろっと書いてあるだけのこともある。さらに、ガイドブックに載っていない街に行こうとすると、さらに困難。だからバスターミナルがどこで、そこから街に行くにはどうするのかを調べるだけで、バス会社のホームページからバスターミナルを探してそこから徒歩、電車、バスなどで行けるホテルを探している。おそらく泊まる場所が30箇所弱になるので、下調べで60時間くらいは使うことになるのだろう。さらに、観光地、メインとなる通りなどを調べていくので結構面倒。まあ、観光に関しては特に調べる必要もないのだけど、後で、行けばよかったと思うのが悔しいので、メインどころだけは調べている。ただ、15年位の間、海外の観光を見てきたけど、今までの傾向としてガイドブックに載っているような場所は、強烈なイメージで残っているところは意外と少ない。たいてい景色とか人、街並み程度で、細かいことなど覚えていない。例に出すと、この前行った大英博物館は確かによかったイメージは残っているが、具体的に何が記憶で残っているかというと、日本刀、南米の展示、博物館内で床に座り飯を食べていた人、中国人に無理やり押されたエジプト展なんかでそれほど覚えているわけではない。それに比較して、街並み、公園、地下鉄などははっきりイメージで残っている。さらに言うと、身も蓋もないのだが、現在インターネット等で、たいていのデータは調べることができてしまう。変な話、グーグルアースで街並みを見ることもできるし、観光地の風景の写真なども自分で撮るよりきれいな写真を見ることができる。最終的には、人や街の雰囲気を楽しむのが旅行なのかもしれないが。
19日は、Howthというダブリン北西の小さな半島のような場所に行ってみた。そこは、言ってみれば、海岸の崖沿いを歩ける場所で、私は地図から調べて行ってみたのだが、意外と有名みたいで、外国の観光客も多く歩いていた。大きく回ると、15キロ近くなるのだが、私は途中までバスで行って、地図上明らかに道がある場所を、選んだので、トータル5キロくらい。この国は、自己責任という考えが強いようなので、教会のラウンドタワーなんかにも怪我しても自己責任でお願いします、と、はっきり謳っている。この崖地も同じで、たぶん落ちても自己責任で何とかしなさいと言われるのだろうと思う。晴れた日は良いが、雨が降って、ぬかるんで、風が吹いていたら結構危ないのではないかと思った。もし、ダブリンに行くことが有ったらお勧めしたい場所だった。電車でもバスでも行けるので、まあ移動は簡単なほうだと思う。
D-40 こんな感じの道
D-41 50cmも踏み外せば危ないと思う
D-42 景色はこんな感じです。結構でかいカメラ持っていたがたくさんいました。
8月20日
実は、今日も海岸沿いを散策した。ダブリンから南東のにあるブレイからグレイストーンにある。昨日とは違って、完全に整備されている。これなら、だれでも歩けるし危険はほぼない。地元の人だろうが、ランニングしている人、犬の散歩も兼ねている人が多くいたが、片道で9キロ往復で18キロくらいあるけどなと思いながらすれ違っていた(おそらくは途中で引き返すか、誰かに迎えに来てもらう、バスや電車を使って戻るなどしているかと思う)。スティングだったと思うがField of goldという歌があるが、それを思い出すほどの麦畑の中を歩けるようになっていた。この歌の題名を見たときたぶん高校1年位だったように思うが、意味がよく分からなかった。本当は今でも分かっていないのかもしれないが、歌にするほどのものだとつくづく感じた。
D-43 ブレイの海岸沿い
D-44 道中の整備されている状況
D-45 道中の景色はこんな感じ
D-46 fields of goldを思い出した景色
8月21日
アイルランドは、今日で最後。特に見たいということも無いが、中心部に行ってぶらぶらしてみた。約3週間この国に居て、知り合い等は作らなかったわけだが(たぶん歳をとったのだろう)、何となく寂しく思う。明日行くポーランドも楽しみにしている国の1つだけど、この国の人は不器用で武骨で子供っぽいがまっすぐな人が多いように感じた。ただ、もう少し繊細なところがあったほうが良いかもしれない。この次に来ることはないかもしれないが、来てよかったと思う。
D-47 中心部にある果物屋さんの露店
D-48 写っている人には失礼だが、体のデカい人が多い国だ